租税貨幣論

租税貨幣論

先程このような記事を書き、租税貨幣論について説明しましたが深くほっておきます。

租税貨幣論では、貨幣を以下のように定義します。

  • 司法立法行政が整備され、かつ法律に強制力を持たせる警察を備えた組織(=国)が無から発行できるもの
  • 法律において納税が義務化され、納めるために集めることを余儀なくされるもの(結果として流通する)

ちなみに、従来の経済学では以下のように説明されてきました。

  • 物々交換では欲求の二重の一致が必要になるため組み合わせ数を抑えるハブとして貨幣が発明された
  • みんなが貨幣価値を信じるからみんな貨幣価値を信じて使う

従来の定義だと、まず「みんな信じるからみんな信じる」は循環論法であり、ネットワーク効果として説明するにしても最初どのようにネットワーク効果が発生したのかという鶏と卵問題を解決できません。貨幣が民間から乱立しないことの説明ができないんですね。

でさらに、このネットワークというのは構造的には囚人のジレンマと同様で、ゲーム理論的には極めてショックに弱い不均衡です。構造的には囚人のジレンマ的に裏切りが最適戦略になり、貨幣の無価値化=ハイパーインフレが均衡になります。

フォーク定理などでごまかしてきたのではないかと考えられますが、均衡でないものを扱うなんて経済学的にはご法度では。

良い例を思いついたのですが、みなさん南スーダンという国はご存知ですか。

南スーダン

2011年にできた新しい国です。スーダンから分離独立しました。

この国では「南スーダンポンド」という通貨が流通しています。

あれ…?ネットワーク効果が通貨たる所以ならば、分離独立するまえに使われていた通貨「スーダンポンド」が使われ続けるんじゃないんですか?

実際には南スーダンポンドが流通しています。

これは完全に従来の通貨の定義では説明できない現象でしょう。

租税貨幣論なら説明がつきます。

租税貨幣論は「定義」であって、「定理」ではないため、「租税貨幣論を証明する」のではなく「租税貨幣論に立脚して現実を説明する」ことを目的としています。

従来の貨幣の定義が南スーダンポンドを説明できるのか、考えてみてください。

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