マクロ経済学はブロックチェーンにどんな影響を与えるか

こんにちは。

昨日はMonetary Theory of the Price Levelに対してミクロ的基礎づけを強化する更新をしました。

https://ssrn.com/abstract=3429565

MTPLは純粋にマクロ経済学としてもインパクトは大きいです。

例えば、

https://www.newsweekjapan.jp/noguchi/2019/08/mmt6.php

野口旭さんという方がMMTに対して批判的検討をされていますが、既存の主流派経済学と数式化したMMTを融合させたMTPLをベースに考えれば、この野口さんのMMT批判的検討シリーズの内容全てに簡潔に説明がつきます

大事なポイント
MTPLは野口旭さんの記事すべてに説明がつく

個人的な懸念材料としては、主流派経済学にとってはポストケインジアン(MMT)の主張が既存の経済学からすればラディカル(まあ一部は既存のが間違ってたわけですが)でそれを取り入れたMTPLの受け入れやすさに難があるかもしれないということ、そしてもう一つはポストケインジアンにとっては主流派経済学っぽく数式化したMTPLの受け入れやすさに難があるかもしれないということです。

しかしながらこれらの難を突破し、理解してくれた方は間違いなくMTPLの正しさに気づいてくれると信じてます。

MTPLはMMTに完全に肩を持って主流派経済学を否定するものでもなく、どういう状況においてMMTが正しいか、どういう状況において既存の発想が正しいかを止揚し、一般化して示してくれるものなので…アウフヘーベンってやつです。

で、しかも私はかねがねこれがブロックチェーン関係の理論武装になると言ってきたわけですが、多分それがなんのこっちゃだと思いますので、今日はマクロ経済学がどのようにブロックチェーンに影響を与えるかをここに書きます。

信用創造の禁止

従来の経済学では貨幣需要(なんでみんな中央銀行券をほしがるのか)の定義が曖昧でした。

\(L=L(r,Y)\)

このような書き方しかできなかったのです。だからマクロ経済学者ですら「政府の信用がハイパーインフレを防ぐのに必要」としか言えませんでした。信用て具体的になに?

しかしながらMTPLでは貨幣需要の定義の曖昧さをなくし、物価水準の発散(=ハイパーインフレーション)の条件を導出しました。

どんな条件かというと、まず、信用創造(銀行が貨幣供給を無から生み出す)があるとき、ハイパーインフレーションはある数式を満たすと起こります。

次に、信用創造を禁止(つまり銀行は貸出原資を必ず中央銀行に預けるように)すれば、ハイパーインフレーションは無税もしくは無政府状態か焼け野原にならない限り起きません。

どういうことかというと、信用創造は、ハイパーインフレーション発生の経路になるということです。

なので、信用創造を禁止することに一定の合理性があると言えます。信用創造のない銀行を「ナローバンク」といいます。

大事なポイント
MTPL的では銀行のナローバンク化には一定の合理性がある。ナローバンク化すると銀行の収益性は悪化する。

ナローバンクは、無から金を生み出すことができないので、既存の銀行よりも収益性が悪いです。

P2Pネットワークで残高管理を任せられる技術があれば収益性は耐えられるでしょう。それがブロックチェーンです。いわゆるステーブルコインは、ナローバンク化しても収益性を保った結果の姿として考えられるわけです。

大事なポイント
LCNEMみたいないわゆるステーブルコインは理論的に根拠がある

通貨の地方分権化

従来の経済学では「政府の信用」が非常に曖昧で、地方公共団体が通貨発行するなんてアイデアはありませんでした。東京とか大阪周辺だけ通貨が安定して、北海道内では北海道庁が発行した北海道円のハイパーインフレーションが起きるという未来しか見えなかった。

しかしながらMTPLでハイパーインフレーション発生条件が明確化されたことで、「その条件を満たさなければ地方通貨も安定する」ということがわかります。

地方が通貨発行して納税をその通貨でするようにさせると何が良いかと言うとですね、地方経済の助けになります

というのも、独自通貨の地方と、都会との景気に差が出てくると、為替レートが変化して、安定化させてくれます。景気が悪いと輸入に有利になる自国通貨安になる、みたいな。

ちなみにEU内では逆に経済力に差があるドイツとギリシャが同じ通貨内でやりとりすることになったので、為替による安定化装置がなくなってしまいました。これがギリシャ破綻の要因の一つです。

大事なポイント
為替には経済力に差がある地域同士のバランサー機能がある

しっかしこう地方通貨って、地方を移動するたびに使えなくなったら不便でしょうがないですよね。

そこで、ブロックチェーン上でDEXみたいな機能で即座に地方通貨を両替できたら便利でしょうね。

(裏で勝手に両替してくれる感じ)

大事なポイント
LCNEMは地方通貨に関しても分析を行っている

おわりに

弊社はこんな感じでポエムスタートの未来構想ではなく、理論に立脚したポエムから未来を構想し、実装を進めていきます。未公開プロダクトが溜まってきました。

仲間も、いつでも募集中です。